照明は、白熱電球から始まり蛍光灯に続き、現在ではLED電球だ。このLED電球は、アイリスオーヤマ、朝日電器(ELPA)、オーム電機など中小のメーカーが先行して販売を開始し、大手のメーカーは静観していた。このように発売当初に購入したLED電球は、そろそろ10年だ。交換を検討してもいいだろう。



LED電球の寿命は40,000時間だが……10年で交換がおすすめ
LED電球は、いつ交換していいのか分かりにくい。白熱電球はフィラメントが切れ、点灯できなくなったら交換だ。蛍光灯は寿命になると、突然消える。
しかし、LED電球の寿命は分かりにくい。使っているうちに徐々に暗くなるからだ。多くのLED電球の仕様を確認すると、40,000時間と書いてあるが、寿命がいまいち掴みにくい。
このようなLED電球は、10年で交換するのが適切だ。




LED電球の寿命とは?
日本照明工業会によると、光束維持率(明るさ)が70%を下回る、故障率が50%以上の短い方を寿命の定義としている。これを考慮すると、耐用年数は適性交換時期は8~10年、耐用の限度は15年だ。パナソニックも日本照明工業会と同じく、10年としている。

10年間でLED電球は進化したのか?
照明は白熱電球から蛍光灯と移り変わっていったが、現在はLED電球が主流だ。このLED電球も進化している。
今回、交換したのはオーム電機の「LED電球 E26 60形相当 人感センサー 昼白色」だ。人感センサーが付いており、人が近づくと点灯し一定時間が過ぎると消灯する。これをパナソニックの「LDA4DHEW2」に交換した。

LED電球の消費電力は白熱電球の8倍弱
現在のLED電球と10年前では、何が違うのだろうか?真っ先に思い浮かぶのが、消費電力だ。10年前のオーム電機は7.8Wで、現在販売されている同等のパナソニック7.0Wで1割程度の差しかない。
具体的には10年前のオーム電機は「LED電球 E26 60形相当 人感センサー 昼白色」で、現在、販売されているオーム電機と同等品であるパソニックの「LED電球 7.0W(昼光色相当)」(LDA7DGEW)は7.0Wだ。
さらに、オーム電機の製品は人感センサーがついており、全光束(明るさ)は850ルーメン、パナソニックはセンサーがついていなくて全光束は810ルーメンだ。これらを考慮すると、10年前のLED電球は、現在のLED電球と比べてもそれほど差はないことになる。
ちなみに日立グローバルライフソリューションズの白熱電灯「LW100V54W」は60W形で54Wだ。白熱電球は、LED電球の7.7倍の電力を消費する。
LED電球の選び方
LED電球は、用途や設置場所によりさまざまな商品が販売されている。主な違いは、
- 「40形相当」「60形相当」などの明るさの目安
- 「E17」「E26」などの口金(設置するソケット)の大きさ
- 色温度
- 指向性
がある。例として、新しく購入したパナソニックのLDA4DHEW2のパッケージを確認する。

大きく書かれている「40」の数字は、「40形相当」の事だ。これは、40W相当の白熱灯と同等の明るさという意味だ。白熱灯は数が少なくなっているが、LED電球では明るさの目安として残っている。
右下の「E26」は金口の大きさ。金口とは、電球のソケットの大きさ。E26の他には、E17がメジャーだ。サイズを間違えると、照明機器に設置できない。

下に「昼光色相当」とあるのは、簡単に言うと光の色のこと。昼光色相当は白っぽい色だが、白熱灯相当というLED電球もある。
