インターネットを用いた確定申告「e-Tax」。これまでは住民基本台帳カードやマイナンバーカードを用いた「マイナンバーカード方式」だけだったが、2019年1月に「ID・パスワード方式」が加わる。これでe-Taxのハードルが下がるが、それでも印刷した書類を提出する方が楽だ。
確定申告書の提出方法は4つ
日本の会社員の場合、各種社会保障費や税金は源泉徴収されるため、確定申告を行ったことがない人も多いだろう。そのため確定申告書の提出方法は知らない人が多いと思う。簡単に説明すると、確定申告の書類の提出には
- 税務署の職員に提出
- 郵送
- 税務署に設置された専用のポストへの投函
- e-Tax
の4つの方法がある。実はこのうち、e-Taxを除く書類による提出には、本人確認は不要だ。税務署の職員に渡す際に本人確認を求められないし、郵送とポストへの投函も運転免許証のコピーなどは必要ない。
にもかかわらず、e-Taxの本人認証は非常に厳しい。現在は、マイナンバーカードを発行し、カードリーダーを購入して、カードの発行時に決めた暗証番号やパスワードを入力する必要がある。どう考えてもe-Taxの本人確認は厳しすぎる。いや、そもそも、紙での提出で本人確認が不要というのがおかしな話だ。

確定申告書提出時の本人確認の厳格化を
確定申告の数字は、国税である所得税のほかに、市町村と都道府県の住民税、国民健康保険の支払額、各種行政サービスを受ける際の減免措置や上限額の決定など多数のことが絡んでくる。このように重要な申告書の提出に本人確認が不要というのは改めた方がいいのだろう。
e-TaxのID・パスワード方式も問題がある
さらに、ID・パスワード方式は、税務署に出向き本人確認を行いIDとパスワードを発行する必要がある。また、マイナンバーカードとカードリーダーが普及するまでの暫定措置とまでされている。
という具合に、e-Taxは使いにくい。申告書のほかに提出する証明書や源泉徴収書がある場合、結局、これらの写しや原本を紙で税務署に提出しなければならない。そんなこともあり、e-Taxは2年間使っただけで、結局、最近は書類で提出している。