いつの間にかクラウドサービスになっていたATOK

 普段、かな漢字変換ソフトは「ATOK」を使っている。そんな中、「世界中」と入力しようと「せかいじゅう」までキーボードを打ったら「世界柔道」が候補に現れた。補完機能でこのような候補が出ることは知っている。しかし、なぜか開催期間も表示された。これは、人間のタイピングを参照しながらATOKがクラウドから情報を取得したのだろう。

いつの間にかクラウドサービスになっていたATOK 2

ATOKはクラウドと連携するのが前提

 ATOKは、クラウドと連携したことで、すでにかな漢字ソフトの枠を越えている。クラウドとの連携で、変換学習の保存、定期的な単語の追加、文字の変換中に候補を取得する、広辞苑や大辞林で意味を調べるなどができるようになった。クラウドと連携しないと、最大限にATOKの威力は発揮されないと言っていいだろう。

 ATOKは、売り切り型の他に、月額課金の「ATOK Passport」を提供している。ATOK Passportのベーシックは月額286円、プレミアムは月額476円。この2の違いは、プレミアムは広辞苑や大辞林などの電子辞書が使える点だ。

 このように、売り切り型とサブスクリプション型(定期購読型)があるが、ATOKを開発しているジャストシステムは、ATOK Passportの方に力を入れているようだ。売り切り型のATOKでもクラウドの機能が使えるが、1年間限定などの制限がある。これではもったいない。

売り切り版の価格はPassportの2年分に相当

 新規に売り切り型を買う場合、一番安いのは、ダウンロードの「ATOK 2017 for Windows [ベーシック] 通常版」で7,387円、「ATOK 2017 for Windows [プレミアム] 通常版」で11,081円だ。ベーシックはATOK Passportの通常版、プレミアムはATOK Passportのプレミアムコースと同じだ。

 単純に計算すると、通常版の売り切り版はPassport版の26か月、同じくプレミアムコースは23か月だ。売り切り版の価格は、Passportのおおよそ2年分の利用料金に匹敵することになる。とりあえず売り切り版は用意しているもののこの価格差では、Passport版を契約した方がいいだろう。

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