IoT機器の「SwitchBot」シリーズに、既存のカーテンがスマートスピーカーやIFTTTで開閉が出来る「SwitchBotカーテン」が加わった。クラウドファンディングのMakuakeのリターン品として届き、カーテンレールにSwichtBotカーテンを設置するのは難航したが、それをクリアすると快適に動作する。

SwichtBotカーテンは何に使う?
SwichtBotカーテンを設置したのは、起床時にSwichtBotカーテンを開きたいためだ。Alexaの「定型アクション」を設定して、起床すると「Alexa、おはよう」と声をかけると、照明をオンにする、カーテンを開ける、今日の天気予報、今日の予定を読み上げてくれるということが目的だ。
また、窓は南側を向いているため昼間に直射日光が差し込む。これを防ぐためにSwitchBotカーテンが明るさを測定して、自動的に閉めるようにしたい。
しかし、明るさによる自動化はまだベーター版とされている。さらにソーラーパネルによる照度の測定は「No data」。これはファームウェアのアップデートで対応できると思われる。気長に待つ方しかなさそうだ。
一番多い使い方は、決まった時刻にカーテンを開け、自然光で目覚めることだろう。

SwitchBotカーテンとは?
「SwitchBotカーテン」は、Wonderlabsが販売するSwitchBot製品群の1つ。既存のカーテンの開閉がスマートフォンやスマートスピーカーで行える。今のところ、Alexa、Google Home、Apple Siri、IFTTTに対応している。また、LINE Clovaはベータ版として利用できる。
このSwitchBotシリーズは、今のところ、遠隔から物理スイッチが押せる「SwitchBotボット」、温度と湿度が測定できる「SwitchBot温湿度計」、100Vの商用電源をオン/オフできる「SwitchBotプラグ」、加湿器の「SwichtBot加湿器」がある。これに「SwitchBotカーテン」が加わった。
クラウドファンディングのMakuakeで資金を調達
SwitchBotカーテンは、クラウドファンディングの「Makuake」で資金を調達して製品化された。目標額は50万円だったが、最終的には53,380,640円もの資金を調達した。しかし当初は6月下旬に発送を開始する予定だったが、新型コロナウイルス感染症による工場の閉鎖、輸送の停滞などで、結局、届いたのは9月14日だった。これまで何回もクラウドファンディングを利用したが、この程度は容認できる範囲だ。



SwichtBotカーテンを利用するためには「SwichtBotハブ」が必要
これらのSwitchBotシリーズを音声認識や自動制御を行う場合、「SwitchBotハブ」が必要だ。SwitchBotハブは、無線LANでインターネットに接続してBluetoothでSwitchBotシリーズの機器に中継する装置だ。

このSwitchBotハブだが、「SwitchBotハブミニ」と「SwitchBotハブプラス」が用意されている。両モデルとも、赤外線リモコンが内蔵されているため、エアコンやテレビなどリモコンに対応した機器も操作できる。
なお、SwitchBotハブミニとSwitchBotハブプラスに備わっている機能はほぼ同じ。SwitchBotハブプラスは、ハブミニと比べるとサイズが大きく、本体が光るのが特徴というだけ。以前、販売されていた「SwitchBotハブ」は、赤外線リモコンの機能はなくBluetoothでSwitchBotシリーズの操作しかできなかった。しかし、赤外線による家電の操作ができるSwichtBotハブミニが発売されたため、このようなラインナップになったと思われる。
そのため、SwitchBotミニを買うことをおすすめする。
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SwitchBotカーテン用のソーラーパネル
Makuakeでは、SwitchBotカーテンのほかに付属品の違いにより、13の選択肢が用意されていた。そのうちの12,500円(税込)の「【Makuake限定価格・23%OFF】カーテン1台+ハブミニ1台+オプション1個」を選んだ。このオプションは、ソーラーパネル、SwitchBotカーテンが簡単に開閉できる「リモートボタン」、温湿度計から選択できた。そのうち、ソーラーパネルを選択した。
このSwitchBotソーラーパネルは、SwitchBotカーテンのバッテリーを充電するために使用する。SwitchBotカーテンはバッテリーが搭載されており、フル充電でおおよそ8か月利用できる。頻繁に充電をしなくても問題ないが、メンテナンスフリーにしたいため購入した。


SwitchBotカーテンの設置は難易度が高いが、設定は簡単
SwitchBotハブとSwitchBotカーテンを設定するには、専用のアプリ「SwitchBot」が必要だ。SwitchBotハブミニの箱に記されたQRコードを読み取り、iOSまたはAndoridのアプリストアにてインストールすると、SwitchBotカーテンの設置方法が動画などで説明されている。

SwitchBotカーテンのフックはかたく設置は慎重に
SwitchBotカーテンの設置方法はアプリ内の動画で説明されている。しかし、部品同士を接続しているフックがかたい。説明書を読み、正しい場所にはめ込んだりしているが、フックなどが壊れるかと思う程度に強い力をかける必要がある。




これは多くの人が感じているようで、Makuakeの活動レポートでは、十円玉を使い簡単にSwitchBotカーテンを開閉できる方法が紹介されている。SwichtBotカーテンは、1回設置したら頻繁に取り外しをすることはないだろう。フックがかたくても、設置時に1回だけだ。十円玉を使うのはその場しのぎだろうが、いずれ改良されることを期待する。
なお、空転を防ぐためにSwitchBotカーテンを設置する前にローラーに面するカーテンのレールの汚れを落とす方がいいだろう。
SwitchBotソーラーパネルの装着はさらに困難だ。フックがあまりにもかたいため、折れるのではないかと思うほど。しかも、SwitchBotソーラーパネルは、SwitchBotカーテンをカーテンレールに設置した後に、日光が十分に当たる外側に向けて装着する必要がある。ただでさえフックがかたいSwichtBotカーテンに手を回し設置するのは難しい。




設置は難しいが、SwitchBotソーラーパネルがあれば、1度、設置したらSwitchBotカーテンに充電する必要がない。10日間ほど使っているが、電池残量は、徐々に増えている。メンテナンスフリーで使えそうだ。
しかし、SwitchBotカーテンのバッテリーは、おおよそ8か月間持続するため、ソーラーパネルの必要性は低い。SwitchBotソーラーパネルはまだ市販されていないようだが、Makuakeのリターン品の選択肢から推測すると約2,000円程度だと思われる。
SwitchBotカーテンの充電は、カーテンレールから外す必要がある。少々無理な方法だが、SwitchBotカーテンまでUSBケーブルを伸ばすと外さなくても充電はできるが、それなら外した方がいいだろう。と言っても8か月に1回、行う程度だ。SwitchBotソーラーパネルの必要性というのは、数年程度、使わないと分からないかもしれない。しかし、設置が難しい、価格はおそらく2,000円程度、設置しなくても8か月に1回の充電で使える――などと考えると、SwitchBotソーラーパネルは不要だろう。
SwitchBotハブミニの設定は簡単
設置を行い次は設定だが、これは簡単だ。まずはSwitchBotハブミニのボタンを長押し。アプリに表示されるとタップして接続。同じくSwitchBotカーテンのボタンを長押しすると、アプリにSwitchBotカーテンが表示される。これをタップするとSwitchBotカーテンとSwitchBotハブミニが接続できる。この際、AlexaやGoogle Homeと連携のために必要なので、アプリでアカウントを作成する。
その後、カーテンの設置方法や右開きか左開きか、どこまで閉じるか閉めるか調整する。アプリが案内してくれるため簡単だ。唯一面倒なことは、SwitchBotハブミニをインターネットに接続するために必要な無線LANのSSIDとパスワードを入力する事だけだ。







両開きのカーテンは1枚に連結して1台のSwitchBotカーテンで対応
SwitchBotカーテンは、左開き、右開き、両開きに対応している。このうち両開きは、SwitchBotカーテンが2つ必要になる。9月21日現在、22日発売のSwitchBotカーテンは、価格は8,990円、90ポイント、20%引きだ。実質1個で7,282円、2個で14,564円もかかる。
そのため両開きの場合は、中央で2枚のカーテンをつなぎ1枚のカーテンという扱いにするのがおすすめだ。SwitchBotの付属品には、2枚にカーテンを連結させるクリップが入っている。メーカーもこの使い方は想定しているため問題はないだろう。

ハードウェアは改良の余地あり
セットアップは簡単だが設置は困難
SwitchBotカーテンのソフトウェアは非常に分かりやすい。途中でSwichtBotカーテンの設置方法が動画で説明されているので便利だ。
このような製品で引っかかるのがネットワーク接続の設定。一昔前は、初期状態でIoT機器を無線LANのアクセスポイントモードに切り替えて、これにスマートフォンを接続して設定するという流れだった。
しかし、SwitchBotミニハブもSwitchBotカーテンもボタンを押すとアプリに機器が表示され、タップすると追加できる。Bluetoothを使う接続認証だが、今後はこの方法が主流になるだろう。
その一方でSwitchBotカーテンの設置は難しい。フックがかたく必要以上の力をかけて部品を破損した人もいるかもしれないというほどだ。SwichtBotカーテンは、おそらくドライバーを使わなくても簡単に設置できるように設計したのだろう。しかし、これならネジで固定した方が簡単だ。
カーテンの位置の補正が必要
また、使って行くうちにSwitchBotカーテンの位置がずれてくる。
カーテンはローラーで動かしているが、位置もこのローラーで感知しているようだ。カーテンの位置は、絶対値ではなく、累積値で把握していると思われる。例えば、SwitchBotカーテンが左に10cm、右に10cm動いたら元の場所に戻るはずだが、そうとは限らない。ローラーの空転により、実際は右に9.5cm、左に10cm動いているという事もある。
この誤差が蓄積され、カーテンが完全に閉じた状態でもSwitchBotカーテンのローラーが回り続けている。そのため、時々、SwitchBotカーテンの調整が必要だ。これは非常に面倒。またこのように調整をしないと、SwitchBotカーテンが、カーテンレールの端まで来ているのにローラーが回り続ける。これは、ローラーとモーターが傷む原因となるだろう。
SwichtBotカーテンの購入は時期尚早
このようなSwichtBotカーテンだが、実用的に使いたいなら購入は時期尚早だ。SwitchBotカーテンは、レールの幅が5mmのカーテンレールでは使えない、部品の脱着が難しい、調整が必要などハードウェア的な問題点が多い。これらは、SwichtBotカーテンやスマートフォンのアプリのバージョンアップでは対応できない問題だ。
しかし、そもそもクラウドファンディングで誕生した製品。“この程度の作り”と言っては失礼だが、実用的な製品と考えて支援した人は少ないだろう。
クラウドファンディングのSwichtBotカーテンは少々、混乱
このSwichtBotカーテンは、クラウドファンディングのMakuakeにて資金を調達し、製品化した物だ。9月22日から一般向けにも販売される。しかし、少々混乱気味だ。
まずは、SwichtBotカーテンが対応するレールの幅だ。一般的な上部にレールを設置して吊り下げるU字レールだが、SwichtBotカーテンは幅が8mm~6mmの製品に対応している。しかし、カーテンレールが5mmという事も多いようだ。そのため、SwichtBotカーテンが設置できないケースが多い。
対処方法は2つ。11月頃には5mm幅にも対応する部品の開発を完了するとしているのでそれを待つ。
また、カーテンレールのカバーを外して取り付けるという方法が紹介されている。まだこのような状態のため、しばらく様子を見て改良されてから購入するのが確実だろう。

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