Synology DiskStation DS918+のファンを交換して静音化

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 SynologyのNAS専用機「DiskStation DS918+」。HDDは別売りで、4つのベイに自由に設置できる。また、設定はWeb画面から行えるので簡単だ。しかし、最大の欠点は、ファンの騒音。そこで、DiskStation DS918+のファンを静音の製品と交換した。

製品を分解するリスクについて

製品を分解すると保証期間内であっても無償または有償であっても修理が受け付けられない場合があります。さらに、機器が故障することも考えられます。これらについて、著者およびメーカーなどは責任を負いません。ご自身の責任で行ってください。

必要な部品はファンとファンガード

 DiskStation DS918+のファンは、汎用的な9.2cmまたは9mmで厚さ2.5cmの製品が使える。せっかく静音にするからと選んだのは、オウルテックの「SF9-S1」(スーパー超静音モデル)。山洋電気製で回転数は800rpm、音圧レベルは5dBという製品だ。しかし、ファンを設置してから気が付いたのだが、スーパー超静音モデルを購入したのは、誤りだったかもしれない。

 SF9-S1は、「山洋電気製 90mm ケースファン Professional SF9シリーズ」とされるモデルの1つ。ほかには、「標準静音モデル」(3,000rpm/32dB)と「静音モデル」(1,750rpm/17dB)がある。スーパー超静音モデルは、これらよりも優れた静音性が期待できる。

「SF9-S1」が2つ。「超静音」の文字が目立つ
「SF9-S1」が2つ。「超静音」の文字が目立つ
https://www.owltech.co.jp/product/sf9B0028WIELU

 また、ファンガードも必要だ。DiskStation DS918+に付けられているファンをスーパー超静音モデルに交換するとファンガードがはまらない。そのため、汎用的なファンガードが必要になる。ファンガートには、特にこだわりはない。アイネックスの「CFG-90A」を使用する。

アイネックスの「CFG-90A」
アイネックスの「CFG-90A」
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AINEX ファンガード [ 92mm用 ] CFG-90A

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 なお、ここに挙げた製品は、汎用的な9cmのファンとファンガードだ。9cmのファンとファンガードなら、ほかの製品でも問題はない。

ファンの交換

DiskStation DS918+からファンを取り出す

 まずは、セットされているHDDを外す。どのベイにどのHDDが設置されていたか、分かるように並べておく。

ケースから取り出したHDDはどのベイに設置されていたか分かるように並べる
DiskStation DS918+から取り出したHDDはどのベイに設置されていたか分かるように並べる

 ケースを開けるには、2本のネジを外す。

Synology DiskStation DS918+のファンを交換して静音化 26
赤丸のネジを外す

 その後、ケースを前後にスライド。その後、左右にスライドさせるとファンが見える。

矢印のように前後にケースをスライドさせる
矢印のように前後にケースをスライドさせる
矢印のように左右にケースをスライドさせる
矢印のように左右にケースをスライドさせる

 ファンは、固定具で止められているので、ネジを外す。両方とも外したら、本体からファンのコネクタを抜く。これでファンが取り出せた。

赤い丸のネジを外す
赤い丸のネジを外す
Synology DiskStation DS918+のファンを交換して静音化 27
ファンが外れる
赤丸で囲んだコネクタを抜く
赤丸で囲んだコネクタを抜く
外したファン
外したファン

ファンの設置

 スーパー超静音モデルのケーブルは、80cmで非常に長い。そのため、絡まらないように上手くまとめなければならない。まずは、3本のケーブルをねじってまとめる。

ケーブルが3本にばらけている
ケーブルが3本にばらけている
ケーブルをねじってまとめる
ケーブルをねじってまとめる

 次に古いファンと同じように、2つのファンの中央でケーブルをまとめる。

Synology DiskStation DS918+のファンを交換して静音化 28

 また、スーパー超静音モデルのケーブルは長いので、DS918+の下に収納して本体のコネクタに接続する。

Synology DiskStation DS918+のファンを交換して静音化 29
長いケーブルはファンの下に収める
長いケーブルはファンの下に収める
ケーブルを収め、ファンをセットする
ケーブルを収め、ファンをセットする

ファンガードの設置

 まずはファンガードの前後を確認する。ファンガードの袋の表面が外側、裏側が内部に向けて設置する。逆に設置した場合、ファンの回転を妨げる可能性がある。

 これでHDDを元のベイにセットしたら完了だ。

ファンはラベルが見えるように設置する
ファンはラベルが見えるように設置する
ファンガードを設置
ファンガードを設置

ファンの設定変更

 ファンを交換したら、念のため回転数の変更を行った方がいいだろう。ダッシュボードから「コントロールパネル」 → 「ハードウェアと電源」 → 「ファン速度モード」を「全速モード」を選択して「適用」をクリックする。

Synology DiskStation DS918+のファンを交換して静音化 30
ファンは「全速モード」に設定する

ファンの音が激減

 DiskStation DS918+のファンを交換した効果は、はっきり分かった。ファンの音が明らかに小さくなっている。

 ファンの交換によるHDDの温度の上昇が心配だが、これは問題ない。現在、室温は19.4度で、HDDは23度と24度。室温とHDDの温度の差は4度程度だ。夏になると室温は30度まで上がるが、これがどれほど影響を与えるのか気になるところだ。

 と言うのも、音圧レベルばかり気にしてファンを選んだため、風量が低いことに後になって気が付いた。音圧レベルを低くするには、回転数を下げるのが簡単だが、回転数を下げると風量が下がる。おそらく、標準静音モデルを購入して、DiskStationのコントロールパネルで「ファン速度モード」を「低ノイズモード」に設定するのが正しいのだろう。

 また、DiskStation DS918+は、後方のファンが空気を吸い出す構造になっている。そのため、空気が入ってくるのは前方だ。理想では、後方のファンにフィルタを付けて本体に吹き入れ、ゴミやホコリがケースに入らないように冷却したい。こうすると、ケース内にホコリがたまらないからだ。

 しかし、DiskStation DS918+は後方から前方に空気が通ることを前提に設計されている可能性もある。特に小型の機器はそうだ。夏場の気温の上昇と冷却風の向きは、いずれ試してみたいところだ。

DiskStation純正のファンは保守部品として販売されている

 DiskStationのファンだが、純正品が「スペアパーツ」として販売されている。