LANケーブルは、選びにくい製品だ。どの製品が通信速度が速いか、などと測定しても誤差の範囲だろう。このようなLANケーブルだが、10年使えることを考えて「カテゴリー6A」で爪カバー付きを購入することをおすすめする。
LANケーブルは10年使う
家庭内にLANケーブルが入って来たのは、ISDNのダイアルアップルーター。その後、2001年の「Yahoo! BB」などのADSLで爆発的に増加した。当時の有線LANは最大100Mbpsの「100BASE-T」だった。さらに光回線の主力は通信速度が最大100Mbpsから1Gbpsに向上し、家庭内のLANは最大1Gbpsの「1000BASE-T」に切り替わった。
しかし、この1000BASE-Tから通信速度は向上していない。実際、デスクトップパソコンの有線LANのケーブルは10年使っていた。有線LANのケーブルは、10年単位で使う物となったということだ。これを踏まえて、LANケーブルを選ぶ上で重要になってくるのが「カテゴリー6A」と“爪カバー付き”だ。

カテゴリー6Aとは?
有線LANケーブルにおける「カテゴリー」とは、ケーブルの品質を示す値。現在、販売されているLANケーブルは、カテゴリー6とカテゴリー6Aが主流だ。“6”と“6A”のため、大きな違いはなさそうだ。
しかし、カテゴリー6のケーブルは最大1Gbpsの1000BASE-T、カテゴリー6Aは最大10Gbpsの10GBASE-Tに対応している。カテゴリー6のケーブルは、10GBASE-Tには対応しないため、通信速度は1Gbpsの1000BASE-Tに留まってしまう。現在は1Gbpsでもいいだろう。しかし、この先10年を考えると、10Gbpsに対応するカテゴリー6Aのケーブルを購入することをお勧めする。
また、10GBASE-Tに対応した通信機器はまだまだ高価だ。そんな中で伸びそうなのは、“マルチギガ”と呼ばれる製品だ。
現在は、マルチギガというと「2.5GBASE-T」が大半を占めており、5GBASE-Tの製品も見かけるようになった。10GBASE-Tの製品はまだ高価だが、マルチギガは無線LANのアクセスポイントやスイッチングハブで徐々に手が届く価格になっている。
カテゴリー6とカテゴリー6Aの価格差は?
このように、カテゴリー6のLANケーブルは1Gbps対応、カテゴリー6AのLANケーブルは10Gbps対応だが、価格差はどれくらいあるだろうか。一概にLANケーブルといっても、薄型、細型、外側が網組などさまざまなタイプがある。同メーカーの同じタイプのカテゴリー6とカテゴリー6Aの価格を比較する。価格は2021年12月23日現在のAmazon。
バッファローの場合
まずは、バッファローは「スタンダードタイプ」「ツメの折れない」「スリムコネクター」という標準的な3メートルのLANケーブルを比較した。カテゴリー6は481円、カテゴリー6Aは398円で、カテゴリー6Aが安い。これは、 バッファロー はすでにカテゴリー6Aが主流の可能性がある。
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エレコムの場合
エレコムは、CAT6対応/スタンダードタイプ/ヨリ線/ツメ折れ防止コネクタ/ツメ折れ防止カバー/EU RoHSとされているケーブルが主力のようだ。カテゴリー6は333円、カテゴリー6Aは706円で373円の差がある。ただ、カテゴリー6の製品は「簡易パッケージ」とされている。そのため、カテゴリー6のケーブルが安い事も考えられる。
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コネクタの爪は経年劣化で折れる
LANケーブルで長年、悩まされているのは端子の爪が折れることだ。爪が折れてもLANケーブルは使えるが、簡単に抜けてしまう。思わぬトラブルやストレスにつながるので、爪が折れたLANケーブルは使わない方がいい。
このような課題を解決するために各社は爪が折れないLANケーブルを販売している。数百回曲げても折れないというテスト結果が公表されていた。LANケーブルも改良の余地があるのだと驚いたほどだ。
しかし、この爪のテストは経年劣化は想定していなかったようだ。LANケーブルを10年も使う事を考えるとこれは、致命的。そのため、爪が折れないケーブルよりも、爪にカバーがされており爪が曲がらない事が理想的だ。
一番手に入りやすいのは、先に挙げたエレコムの製品だ。「通常の使用環境では絶対にツメが折れない」とされているが、そもそも爪にカバーがされているため、爪は曲がらない。
また、ケーブルを引き直すときにカバーがあると楽だ。大抵、LANケーブルを敷設している場所は、ほかのケーブルが集まっている。そんな中で、LANケーブルを引っ張ると爪がほかのケーブルに引っかかり、取れなくなってしまう。
しかし、カバーが付いていると、ほかのケーブルが爪に引っかからない。
10年以内には光接続サービスが最大10Gbpsというのが当たり前になっているかもしれない。2001年にNTT東西が「Bフレッツ」として光接続サービスを開始した当初は最大10Mbpsだった。それが、100Mbpsに増速し、いまでは最大1Gbpsだ。来るべき10Gbpsの時代に備えて、カテゴリー6Aのケーブルを購入することをお勧めする。
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